実例4

増渕 裕朗
出身地:茨城県
出身大学:群馬大学
大学院生の仕事と、研究の魅力を教えて下さい。
大学院生として基礎研究をしながら、外来や当直などで臨床もしています。
基礎研究は、仮定を立てたら地道な作業の繰り返しです。実験の結果が仮定した通り出なかった場合、仮定が間違っていたのか、実験の過程でミスがあったのか、使用した試薬の種類や量に問題があったのか、いろいろなことが考えられます。それらを検討して再度実験し、何度も思考と実験を重ねてようやく、しっかりとした一つの結果となります。
その作業は地味で大変ですし、思ったとおりの結果にならないことも多々ありますが、その分しっかりとした結果に結びつき、新たな何かを発見できた時の喜びは非常に大きなものになります。
最近では基礎研究をする医師は少なくなってしまい、一緒に研究をしている大学院生も非常に少数ですが、基礎研究には基礎研究の面白さがあり、大学院生には大学院生のいいところがあります。
医師は臨床を続けていく上で、論文を読んだり、学会や研究会に参加したりして、常に新しい知識をアップデードしなくてはいけません。それらの知識の根本は基礎実験の結果に基づいています。実際に自分で基礎研究をすることによって、論文の内容や新たなデータが、基礎研究に触れる前よりも何倍も理解しやすくなりました。基礎と臨床は話して考えることはできず、基礎研究をすることは、それが直接的に実臨床に結びついたことでなかったとしても、必ず臨床をしていく上で役に立ちます。
また、基礎ならではのコアな研究会を通して他大との交流もあり、他の大学の院生や若手の先生とのつながりも生まれました。そのつながりを通して留学先が決まったという仲間もいます。そういう意味でも将来の幅が広がります。これを読んでくれた若手の先生方、是非一度、大学院への進学も検討してみてください。